この記事は親ガチャに失敗した人がすべきことを解説した記事です。
職業柄、多くの親ガチャを失敗した子どもを見てきた僕が解説します。
(※この記事は2021年9月に更新されました)
どうも!DKOです。
最近「親ガチャ」という言葉を聞くようになりましたね。
「子どもは親を選べない」という事実をソーシャルゲームのガチャに例えて表したものです。
親ガチャに成功して裕福で理解のある家庭で育った一方で、親ガチャに失敗して人生が困難続きの子どももいます。
それでは、親ガチャに失敗した子どもはどうすればいいのでしょうか?
職業柄、多くの貧困家庭の子どもを見ている僕DKOが解説します。
【衝撃】親ガチャ失敗の確率は13.5%
この世の中には様々な「親ガチャ失敗」があります。
しかし、あえて「親ガチャ失敗」を定義するならやはり家庭の経済状況でしょう。
2人家族なら172万円で、3人家族は211万円以下で暮らす子どもが現在日本に13.5%もいると言われています。
3人家族で211万円の収入とすれば、月給18万円ボーナスなしで子どもと妻を養うことになります。
そんな「極貧」の状態で過ごす子どもが7人に1人もいるのです。
お金がないと今の社会では何もできません。
ご飯が満足に食べられない、おもちゃを買ってもらえない、行きたいところに行けない、友達を遊ぶことができない、進学できない・・・
家庭の経済状況は子どもの成長、将来に直結します。
東大生の平均世帯年収は918万円と言われていますが、お金のある家庭で育つとより良い教育を受けて幅広い進路を選ぶことがでいます。
一方でこのように親ガチャに失敗すると、学歴もなく仕事も低賃金で働くしかないのです。
その他の親ガチャ失敗例
もちろん親ガチャ失敗はお金の問題だけではありません。
例を挙げると
・虐待
・容姿(子どもの容姿は親の容姿に左右される)
・障害
・過干渉
・離婚、死別
・親が犯罪者、ヤクザなど
・怪しい宗教にのめり込んでいる
などなどです。
例えば小さい頃から虐待を受けると、その子は人生はかなりハードになります。
生まれてから児童養護施設で育つと大学への進学はかなり難しいです。
親が障害を持っていたら、その介護にかなりの時間を割かれることでしょう。
もちろん、必ずしもこれらすべてが親ガチャ失敗とは限りません。
しかし、責任が全くないのに子どもが不利益を被ることは避けられません。
親ガチャ失敗の特殊な例
余談ですがここで親ガチャ失敗の特殊例を見てみましょう。
一人目は、千葉ロッテマリーンズに所属する角中勝也選手です。
首位打者も取ったことのあるプロ野球選手で、年俸も1億円を超えるスターです。
角中選手の父親は、絵に描いたようなパワハラを行っていました。
生まれる前から「絶対プロ野球選手にしよう」と言う信念のもと、幼い頃から角中選手をしごきます。
いや、自分の子どもを人形か奴隷かオモチャかと勘違いしていませんか??
3歳の時から走り込みをさせて、小学生になるとバットを毎日500本振らせたそうです。
本人の意思とは関係なくとにかく練習をさせてたそうです。
角中選手がプロ野球選手になったからこそ美談になっていますが、かなり虐待に近いですよね。
角中選手も野球が好きなわけでもなく、物心つかないうちから無理やりハードな練習をさせられていました。
人生としては成功したのでしょが、親ガチャは失敗したと言えるでしょう。
もう一人はあの幸福の科学の大川隆法の長男である大川宏洋さんです。
幼い頃から監視カメラ付きの部屋で勉強をさせられていた大川宏洋さん。
交友関係も厳しく制限され、友達とも遊ぶことができませんでした。
後継者として育てられたため、受験に失敗すると家を追い出されたり、花嫁候補を勝手に選ばれたりと現代では考えられないような扱いを受けます。
一方で、大学卒業後は父親から役職を与えられ仕事をしなくても2000万円ほどの年収があったそうです。
経済的には何不自由なくとも、こちらも親ガチャに失敗したと言えるでしょう。
現在は親とは決別して、自分の人生を歩んでいるそうです。
詳しくは下の動画からご覧ください。
作成した動画を友だち、家族、世界中の人たちと共有…
親ガチャを否定する人の本心
親ガチャはどんなに否定されようと、存在しています。
世界的に有名な哲学者マイケル・サンデルが「実力も運のうち」という本を書き大ヒットしました。
僕らが実力と思っていることも、実はただの運にすぎないのです。
勉強を頑張ったり、進学ができたり、就職できたり、出世できるのも全て幸運だったに過ぎません。
例えば働かず暴力を振るう父親の元で生まれて、幼い3人の兄弟の面倒を見ながら生活する状況を考えてみましょう。

極端な話、インドでカースト最下位の女子として生まれたら、僕らは為す術もありません。
第2次世界大戦末期のドイツにユダヤ人として生まれたら、アウシュヴィッツに連れていかれておしまいです。
僕らは親だけではなく、国や時代の様々なガチャを引いてここにいるのです。
そしてガチャに失敗すると、自分では覆すことができないほど不利になるのです。
しかし親ガチャという言葉を否定したい人がいます。
「努力が足りない!」「自分は貧しくても進学した!」「甘えるな!」
なぜ親ガチャを否定したいのでしょうか?
それは、「嫌々努力をしてきた人」だからです。
嫌いな勉強をして、朝から晩まで好きでもない仕事をしているからです。
自分が好きでもない努力をし続けて来たからこそ、「親ガチャ」という言葉で自分の努力が「ただの運」だと否定されるような気持ちになるからです。
簡単に言えば

自分がしたくもない努力をしたからこそ、他の人にも同じように辛い思いをして欲しいと思っているのです。
逆に自分の好きなことをしてきた人、成功した人は親ガチャを否定しません。
「自分の家族や環境に感謝する」と成功した人は口を揃えて言います。
困っている人を助けるのは決まって恵まれた人で、社会的弱者を攻撃するのは中流階級や同じ下層階級の人なのです。
プロが教える親ガチャに失敗したあなたがすべきこと
誰がなんと言おうと親ガチャは存在します。
しかし、親ガチャに失敗しても人生は続きます。
ソシャゲのようにリセマラすることはできません。
僕は教育系の仕事をしているので、多くの親ガチャに失敗した子どもを見てきました。
世帯年収が100万円以下の家庭は当たり前、幼い兄弟の面倒をみたり、親の介護をして自分の時間を取れない子どもを見てきました。
親が精神的に不安定な場合も多く、暴言を履かれたり、勉強を邪魔されたりするケースもよくみられました。
そんな親ガチャに失敗した子どもを何人も見た経験から、僕が言えることは1つです。
逃げなさい!
とにかくひたすら逃げる、もしくは将来的に逃げることを考えるのです。
親ガチャに外れてしまうと、基本的に子どもにできることはありません。
努力をして状況を変えることができればベストですが、子どもに求めるのは酷です。
そもそも親ガチャに外れているということは、ゲームで言えば自分の能力が下がる呪いの装備をつけて戦っているようなものです。
そんな状況で努力をしても、効率が悪いし、いい結果は出ません。
だからこそ、逃げることだけを考えるのです。
まずは高校卒業の18歳を目指しましょう。法律的にも成人になるので、あなたを止める人はいません。
可能であれば、大学や専門学校に行ければベストです。
しかし、親ガチャに外れると進学することが金銭的に不可能なケースもあるので無理はしないでください。
※ちなみに、「奨学金を借りれば誰でも大学に行ける!」というのは嘘です。
大学の受験料は1校3万円で、滑り止めも考えると3校10万円は必要です。
さらに大学入学前は奨学金を借りることはできませんが、基本的に入学金(30万円)と前期の授業料(50万円)は前払いなので80万円は必要になります。よって受験には自費で100万円ほど必要です。
年収が100万円以下の世帯が100万円を借りることは基本的に不可能なので、「奨学金を借りれば誰でも大学に行ける!」は間違っています。
とにかく逃げることだけを考えるので、就職するなら社員寮、大学なら学生寮がベストです。
まずは物理的に距離を置くことが大切です。
そして物理的に距離を置いたら、連絡を可能な限りしないようにしてください。
そうすると親と距離を取ることができます。
18歳にならないと基本的に逃げることはできないので、それまでは息を殺して生きましょう。
間違っても戦ってはダメです。穏便に時間が過ぎる方法を必死で探しましょう。
もちろん親をボコボコにして屈服させる力とメンタルがあればいいのでしょうが、基本的には争っても状況は悪化するだけです。
もし反抗するのであれば、全力でやりましょう笑
また、外へ助けを求めることももちろん良いと思います。
しかし、現実的にそれができない人も多いのではないでしょうか。
それならば、頭をひねって親が納得する子どもに近づきましょう。
親ガチャに失敗したと感じたら、とにかく逃げることをオススメします。
親ガチャに失敗する人=「いい子」が多い!?
僕がみた中で、親ガチャに失敗した子どもは「いい子」である場合がとても多いです。
精神が不安定で自分を罵ってくる母親を学校にも行かずに面倒をみるような人がいるのです。
働かずにお酒ばかり飲む父親を養うために高校を中退して働く人もいます。
本屋大賞をとった「52ヘルツのクジラたち」でも主人公は、内定を蹴って、虐待していた父親を介護する為に何年も費やします。
僕からすれば理解に苦しみますが、ガチャに失敗したキャラ(親)を必死に育てているのです。
「それでも親だから」「私がいないとダメだから」と逃げることをしないのです。
なんていい子なんでしょう笑 いい子だからこそ親ガチャの失敗の影響をいつまでも引きずることになるのですが。
ちなみに僕は裕福な家庭に育ちましたが、両親は大嫌いでした。
大学を卒業するまでは学費や一人暮らしのお金を払ってもらっていたので、「お金のためだ!」と思ってニコニコと親と付き合っていました。
納得できないことや嫌なことを言われても、事を荒立てず、時間が過ぎるのを待ちました。
そして大学を卒業して23歳の時に、親に行き先を告げずに引っ越し、LINEはブロック、電話は着信拒否、メールだけを残しました。
ちなみに、家を出るときは突然スーツケースを持ってニコニコしながら「じゃあね!」と言って出ていきました。
良好な関係だと思っていた息子が急に消えて、さぞ驚いた事でしょう笑
あれから5年ほど経ちますが、驚くほどにストレスがなくなり幸せな日々を送っています。
そんな僕からすると、親ガチャに失敗したのにその親のもとにずっといるのは理解し難いです。
自分が望んで生まれてきた訳でもないので、「ハズレ」の親に固執せず、さっさと逃げるべきでしょう。
しかし現実的には逃げることができない「いい子」が多いんですよね・・・
客観的に親ガチャを評価しよう
実際には親ガチャは大ハズレ(N)も大アタリ(SS)も滅多にありません。
僕で言えば、両親は人間的には嫌いでしたが東京の私立の大学に行かせてくれて、資産もかなり残してくれる予定なのでアタリ(S)ぐらいはありそうです。
親ガチャを評価すると、良いところも悪いところも見えてきます。
「見た目はあんまり良くないなぁ」「でも親に暴力は振るわれたことはないなぁ」「頭は悪かったけど、大学に行くお金は出してくれたなぁ」
などなどです。
自分の見た目や頭の良し悪しは、まさに「親ガチャ」によるものは大きいです。
親ガチャを客観的に評価した上で、感謝するなり逃げ出すなりすれば良いのです。
自分の能力のなさを責めることなく

まとめ
本当に親ガチャに失敗した人に限って、「自分が悪い」「努力が足りなかった」と自分を責める傾向にあります。
逆に親ガチャに成功して良い環境で育った人は「自分で努力した」「自分の力で成功した」と思いがちです。
どちらのケースの人も親ガチャがある事を認めて、自分を責める事をやめたり、自分の運の良さを実力と勘違いしなくなれば良いですよね。
そしてガチャに成功した人も失敗した人も幸せに暮らせる社会があれば、それが一番なのでしょう。
それでは!