この記事は新宿山吹高校の通信制へ入学、転入を考えている人に向けて書かれた記事です。
(※この記事は2020年2月に更新されました)
こんにちは。DKOです。
東京都の中には多くの通信制の高校があります。
「このままでは留年だから転向したい!」
「今の学校でいじめられて、環境を変えたい!」
そんな時に通信制の高校が選択肢に入ってきますよね。
特に学費が安い都立の通信制高校は人気が高いです。
※新宿山吹高校、一橋高校、砂川高校の3校が都立の通信制の高校です。
今回はその中でも「頭がいい」と人気が高い新宿山吹高校について、学校の様子や進路、編入の情報についてまとめました。
新宿山吹高校通信制の基本情報
新宿山吹高等学校は、東京メトロ有楽町線の江戸川駅、東西線早稲田駅、神楽坂駅から徒歩10分の位置にある通信制高校です。
2019年度の生徒は約370名ほどです。
卒業要件は「74単位を取得すること」となっています。
編入の場合は前の学校の単位も引き継ぐことは可能です。
毎週土曜日のみ学校に通う「スクーリング」が年28回あります。
学費は年10万円ほどとかなり格安です。
家計的に私立の通信制に通えないために都立の新宿山吹高校を選ぶは人多いです。
ちなみに通信制の場合は年に28回しか授業がないので、定期を作ることはできません。
新宿山吹高校通信制は「自学自習」を重んじる高校
新宿山吹高校を一言で表すと「自学自習」です。
年間28回のスクーリング日以外は、基本的に休みです。
驚異の年330日の休日です。
そのためアルバイトや趣味などに打ち込む生徒は多いです。
クラスもホームルームもありますが、クラス単位で何かをすることはありません。
したがって学校行事も基本的にはなく、唯一ある定時制と合同の文化祭も自由参加です。
授業のカリキュラムも自分の自由に組むことができます。
さらに校則もほぼ存在しません。
私服や髪を染めることもOKです。
空き時間はラウンジでゲームをしている生徒もみかけます。
新宿山吹通信制に通っている生徒の特徴
新宿山吹に限らず、通信制の高校生は多様性にあふれています。
年齢もバラバラですし、学校に来る目的も違います。
単位を落として転入した生徒や、いじめられて転入した生徒、老後に勉強したいと考えている老人や、資格を取るためにきた外国人などです。
新宿山吹高校通信制の卒業生の本田翼さんのように、芸能活動の両立を目指し生徒もいます。
在籍する生徒を分類してみると、中学を卒業してそのまま入学した人が半分、転入した人が半分です。
傾向としては、中学を卒業してそのまま通信制に進んだ生徒は不登校期間が長かったり、学習障害等で普通科で勉強できない生徒が多いです。
一方で編入する生徒は、学校でトラブルを起こして転入してきた「やんちゃ」な生徒が多いです。
新宿山吹高校の通信制ではいじめはない理由
新宿山吹高校の通信制では、いじめはありません。
その理由は新宿山吹高校の環境にあります。
新宿山吹高校の通信制では、授業も個人でそれぞれが受けますし、学校行事もありません。
授業が終われば、それぞれが帰宅をします。
そのため、人と関わる機会がほぼないのです。
人と関わる機会がなければ、いじめも起きないですよね。
集団で行動しているグループもありますが、それも一握りです。
ほとんどの人は黙々と授業を受けて勝手に帰宅をするのです。
自動車学校をイメージして貰えば分かりやすいでしょう。
このような環境のため、いじめは起きません。
逆に言えば友達を作ることや、学園生活をエンジョイすることも難しいと言えます。
クラスもほぼないので自分から積極的に話しかけない限りには、友達もできません。
また年間28回程度しかスクーリングもないので、友達との仲を深めたりすることも難しいです。
良し悪しありますが、いじめなどの人間関係のトラブルはほぼないと言っていいでしょう。
新宿山吹高校の通信制が「頭がいい」理由
新宿山吹高校の通信制は、他の通信制高校と比べて「頭がいい」と言われます。
実際に2018年度の卒業生には東大や早稲田、明治大学など難関校に合格した生徒がいます。
なぜ、このように優秀な生徒が集まるのでしょうか?
その理由は編入の枠に関係しています。
一橋高校と砂川高校の他の2つの都立通信制高校は、学期ごとに年3回の編入生を受け入れています。
その編入生の数も、2019年度では一橋高校で年間28名、砂川高校で年間72名とかなり数の編入生を受け入れています。
しかし、新宿山吹高校に編入するチャンスが4月と9月の年に2回しかありません。
しかも編入の受け入れ数も少なく、なんと2019年の9月には11名しか編入を受け入れていません。
特に2019年度9月編入の場合は、第2学年相当以上の倍率が7倍にもなりました。
そのため、新宿山吹高校に9月編入する生徒は、偏差値の高い都立高校や有名私立一貫校出身の場合が多いです。
学力に難がある編入生の受け入れ数を絞り、一方で学力の高い生徒を編入させることが新宿山吹高校通信制が「頭がいい」と言われる原因です。
もちろんそんな頭のいい学生ばかりではありません。
4月入学や、4月編入の場合は新宿山吹高校の通信制でもほぼ定員割れをしているのが現実です。
そのため、生徒の中には「ひらがなが全て読めない」「九九ができない」というレベルの生徒も入学してます。
自分の学力に自信がない人は、4月入学や編入をすればほぼ間違いなく新宿山吹高校通信制に入学はできます。
新宿山吹高校のレポートと試験
新宿山吹高校通信制の授業やレポートについて気になる人もいるでしょう。
特にレポートは人によっては、難しいと感じる人も多いです。
新宿山吹高校通信制のレポートが難しい理由
新宿山吹の通信制のレポートは難しいです。
(これが実際のレポートです)
新宿山吹高校の通信制のレポートが難しい理由は、教科書を読み理解する力が必要だからです。
年間に28回しか授業がないので、レポートの範囲を全て授業で解説することはできません。
なので、生徒は自宅で教科書を読んで、レポートの問題を解かなくてはいけないです。
特に数学は、1人で解くことが出来ずに困る生徒は多いです。
また、範囲も膨大です。
例えば世界史Bは1年間で履修を終わらせます。
アウストラロピテクスからコソボ紛争まで1年で終わらせることになります。
かなりのハイペースですよね。
基本的に教科書を読めば解けるように作られていますが、ほぼ独学で全ての教科を勉強しなくてはなりません。
授業は少ないけれども、レポートにはかなりの時間を費やすことは覚悟しなくてはなりません。
期末試験は重要ではない理由
新宿山吹高校の通信制も年2回試験があります。
しかしこの試験はあまり重要ではありません。
その理由は、基本的にレポートと出席点が重要視されているからです。
新宿山吹高校の通信制は、レポートを出して、授業に出席していれば単位をとることができます。
試験は形式的に行うものでしかありません。
具体的には20点以上をとれば、単位は貰えるでしょう。
ただし、10点未満しか点数を取れないと、単位取得は危ういので気をつけるようにしましょう。
基本的にレポートを出して、年28回のスクーリングに出席すれば単位の心配をする必要はありません。
新宿山吹高校通信制の卒業後の進路
新宿山吹高校の通信制には、多様な人が集まります。
年齢も様々なため、卒業後の進路も様々です。
2019年度卒業後進路は以下の通りです。
- 大学進学:27名
- 短期大学:2名
- 専門学校:10名
- 就職:13名
400名近くいる学校で、卒業生の進路が決まっているのは50名程度です。
高校を卒業後の進路が未定の生徒がたくさんいることがわかります。
と、言うより卒業後の進路が決まっている生徒の方が少数と言えます。
あまりに自由な校風のため、将来のことを考えずダラダラ過ごしてしまう生徒が多いのが事実です。
もし新宿山吹高校の通信制に入学するのであれば、時間はたくさん作れるはずなので、将来のための準備をしっかりとするようにしましょう。
まとめ
新宿山吹高校の通信制は本当に自由な高校です。
年間28回学校にきて、レポートを提出していればあとは自由です。
塾で勉強してもよし、アルバイトをしてもよし、趣味に没頭してもよしです。
しかし、その自由さは逆に残酷である場合もあります。
「勉強しなさい」「就職しなさい」「レポートを出しなさい」と口すっぱく言う人はいないのです。
出席数が足りなかったり、レポートが提出できないとその時点で単位を落とすことになります。
大学進学に向けて切磋琢磨する環境もありません。
進路未定で卒業しても、誰も面倒を見てくれないのです。
新宿山吹高校通信制で大切なことは「自分を律すること」です。
誰にも強制されずに、自分で考えて、自分で将来に向けて行動する必要があるのです。
しかし残念ながら現実的には、「自分を律すること」ができずに中退したり、卒業後も進路未定の生徒も多いです。
皆さんも「自分を律すること」を心がけて、実りのある通信制高校生活にしましょう!
それでは。