この記事は、「経済学を独学で勉強したいけど、方法がわからない!」人に向けての記事です。
経済学を独学で勉強する方法について書いています。
※この記事は2020年の1月に更新されました。
どうも、社会人2年目が終わろうとしている、DKOです。
僕は元々大学生の頃から自堕落で勉強なんて大嫌いでした。
大学の授業も楽に単位が取れるかどうかで決めていたので、経済学のような難しそうな授業は一切取っていませんでした。
しかし、社会で働き出して僕の意識は少し変わりました。
職場の先輩に刺激を受けて、ビジネス書や投資にも興味が出たのです。
しかしビジネス書を読んでも、当時の僕はあまり理解ができませんでした。
それもそのはず、あらゆるビジネス書や投資の話も経済学の前提知識が必要とされているのです。
一方で恥ずかしながら、当時の僕は「国債」の読み方もわからなければ、GDPの正しい説明も出来ませんでした。
そこで

と心配になる読者もいるかもしれません。
しかし安心してください。
バリバリの文系で、数学も得意ではなく、知識ゼロの僕でも完全独学で経済学を勉強することができました。
その方法を以下にまとめました!
経済学とは何か
経済学は、人や国のお金やモノの動きを含めた「経済活動」について分析する学問です。
僕らは「経済活動」をして生きていますし、社会人であればそれが職業になります。
その点で経済学は、最も身近で、最も実用的な学問ということができますね。
だからこそ、ビジネスパーソンは経済学を勉強するのです。
この経済学は大きく分けてふたつに分けることができます。
それがミクロ経済学とマクロ経済学です。
ミクロ経済学
ミクロ[micro] とは「極小、小さいもの」という意味です。
そしてミクロ経済とはその名の通り、企業や家庭などの狭い範囲でも経済活動に注目した学問です。
- 高卒より大卒の方が給料が高いのはなぜ?
- お店で何人までバイトを雇えば利益は最大になるの?
- 野菜が季節によって値段が変わるのはなぜ?
- 死亡保険の額ってどうやって決まっているの?
などの疑問にミクロ経済学は答えてくれます。
考える対象が身近な事象なので、マクロ経済学よりはイメージがしやすいでしょう。
今まで深く考えていなかった周りの経済の流れを認識することができるので、初心者にはオススメです。
また、囚人のジレンマに代表されるようなゲーム理論についても学ぶことができます。
必ずしも合理的ではない人間の心理を知ることができます。
カードゲームやボードゲームが好きな人であればより楽しむことができるでしょう。
マクロ経済学
マクロ(macro)とは「巨大な」や「大きな」、「大規模な」という意味です。
なのでマクロ経済学は国単位で考える経済活動に注目した学問です。
- 消費税って上げた方がいいの?下げた方がいいの?
- インフレとデフレってどっちがいいの?
- 円高と円安ってどっちが儲かるの?
などの疑問に答えてくれます。
国全体の経済活動に注目するので、少しイメージしにくいかもしれませんね。
しかしニュースや新聞では必ず取り上げられる分野なので知っておいて損はありません。
マクロ経済は敬遠されがちですが、理解できると楽しいので食わず嫌いはしないでくださいね!
何をゴールにするのか
皆さんはなぜ経済学を勉強するのでしょうか?
「一般常識として」「ビジネスに役立てたい!」「資格を取るために」
など様々あるでしょう。
ちなみに僕の場合は「何となく仕事に役立ちそうだから!」というのが理由でした。
どんな理由であれ、それに伴うゴールを定めることは大切です。
経済学は発展途上の学問でもあり、極めようとすればキリがありません。
一方で、ファイナンシャルプランナー2級程度の経済学の知識であれば3ヶ月もあれば習得は難しくありません。
「どれぐらいのレベルの理解度を自分を目指しているのか」を常に考えて、勉強をするようにしましょう。
また独学で勉強をしていると、どうしても壁にぶつかる時が来ます。
そんな時には、

その時は自分のゴールと相談ですね。
経済学を独学で勉強する方法
経済学はどうしても敷居が高く、独学が難しいと思われがちです。
しかし全く問題ありません。独学は可能です。
その方法は以下の通りです。
良書を何度も読む
あとでオススメな本について紹介しますが、独学の基本は本を読むことです。
それも一度で終わらず、何度も何度も繰り返して読むことが必要になります。
そのうちに理解できなかったことも、少しずつ理解できるようになるのです。
また「良書」と書きましたが、これは長年読み続けられている本や古典書のことを指します。
これらの本は経済学の普遍の原理を学ぶ上で欠かせません。
先ほども述べましたが、経済学は比較的新しく、発展途上の学問であります。
しかしその根本の原理は変わりません。
良書を読むことでその原理を理解することができるのです。
その時々のトレンドをなぞった「〇〇時間で学べる経済学!」などの本に飛びつかないようにしましょう。
※僕は飛びつきましたが・・・
ノートを取る
本を読む時にはノートをとってまとめるようにしましょう。
僕はこんな感じでまとめています。
特にマクロ経済学はなかなか理解が難しく、暗記や数学的思考能力も必要とされるのでノートは必須です。
本を写す作業のようなノート作成ではなく、自力で考えてまとめる必要があります。
後ほど紹介する「マンキューシリーズ」は図解やまとめが少ないため、「マンキューシリーズ」を使って独学をする人はなおさらノートを取ることが必須になるでしょう。
中学数学(関数)の理解を完璧にしよう
経済学の最大のハードルは数学にあると考える人は多いでしょう。

と諦めている人も少なくありません。
でも大丈夫!
経済学を理解するためには中学レベルの数学を理解していれば問題ありません。
もちろん、深くまで細かく経済学を理解するためには、微積分など高等な数学の知識も必要です。
しかし、よっぽどマニアックな分野に入らなければ、中学レベルの数学で十分です。
具体的には一次関数と二次関数を理解できるようにしましょう。
皆さんも中学生の時に、一次関数と二次関数を勉強したはずです。
関数は経済学では基礎知識です。関数が理解できないと経済学を勉強することは難しいです。
ちなみに「理解する」とは問題を解けるという意味ではありませんよ。
例えば
・AのグラフとBのグラフ、傾きが大きいのはどちらでしょう
・AのグラフとBのグラフはなぜ曲線を描いているのでしょうか。
・Cのグラフは垂直に伸びていますが、これは何を意味するでしょう。
これらの質問に答えることができれば「理解できた」と言えるでしょう。
中学生の時は答えを出せばOKでしたが、経済学を勉強する時には「理解する」ことが必要なのです。
数学が苦手な人は、難しい問題を解くのではなく、中学の教科書を引っ張り出して勉強してみましょう。
経済学を独学で勉強するために、オススメの本5冊
さて、最後に経済学を勉強するためにオススメの本を紹介します。
経済学の本はたくさん出版されていて、
と迷ってしまいますよね。僕もそうでした。
そんなあなたに、基本的には長く読み継がれている「良書」を紹介します。
アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書
経済学について全く知識がない人はまずはこれから読みましょう。
「入門」と題名がついている本はいくか読みましたが、これが一番のオススメです。
アメリカの高校生読者を想定して書かれているので、超基本的なことから書かれています。

という人向けです。
この本の最大の特徴は、大切な部分は何回も繰り返して書いてあることです。
専門用語がたくさん出てくる経済学では、本を読み進めていくうちに用語がゴチャゴチャになってしまうことが多々あります。
難しい範囲では1ページ前に説明されていたことを忘れていたり・・・
しかしこの本では、本当にわかりやすく丁寧に何度も繰り返して説明をしてくれるので、初心者にとてもやさしい!
経済学の知識を得るというより、経済学が何かをざっくり掴むことができます。
超基礎的なことしか書かれていないので、経済学を少しでも齧ったことがある人は読む必要はありません。
高校生の時に出会いたかった本の一冊です!薄い本なので、ささっと3日ぐらいで読んでしまいましょう!
マンキュー 入門経済学
経済学に関する本で世界で一番売れている本です。
大学の授業で必須テキストとされていることも多く、メルカリなどでも大量に売られています。
経済学部の人であれば知らない人はいないと言えるほどの有名な本でもあります。
「マンキュー入門経済学」の特徴は、優しい文体と詳しい具体例です。
本の分厚さと「経済学」という言葉で身構えてしまいますが、この本の文体はとても優しく難しい言葉は使われません。
また、アイスクリームやCD屋さんなど身近でイメージし易い例を挙げて説明してくれます。
さらに数式もほとんど出てきません。
数学アレルギーの人は、まずはこの本を読むことで経済学の基礎知識を簡単に得ることができます。
経済学初心者はこの本で間違いありません!
ちなみにこの「マンキューシリーズ」は種類が多すぎて、初心者には選ぶことが難しいと思います。
シリーズの中にはとても難しい分野を扱っている本もありますが、「マンキュー入門経済学」はマクロとミクロを一通り簡単に学べます。
安心して取り組んでください!
マンキュー経済学 I ミクロ編
「マンキュー入門経済学」でマクロとミクロを大まかに理解したら、次はミクロ経済学を勉強しましょう。
マクロ経済学は比較的難しいので後回しです。
ミクロ経済学では、この本「マンキュー経済学 I ミクロ編」お勧めします。
Amazonでは常にベストセラーで、4月には大学の授業で必要になるため品切れになるほど人気の本です。
「ミクロ経済学といえばこの本!」と主張する人も多いです。
死ぬほど分厚くて心が折れそうになりますが、その分詳しく書いているのでこの本理解できればミクロ経済学はマスターできます。
章末ごとにある問題は答えは乗っていませんが、解くことをお勧めします
「マンキュー入門経済学」と比べると数学も少しずつ使うようになりますが、そこまで難しいものではありません。
とりあえずわからないなりに一度読めば、経済学へ苦手意識はなくなります。
何度も読む必要があるので、少し高いですが買って手元に置いておきましょう。
マンキューマクロ経済学I 入門篇
「マンキュー経済学 I ミクロ編」でミクロ経済学を一通り勉強したら、最後はマクロ経済学です。
マクロ経済学を学び始めは「マンキューマクロ経済学I 入門篇」が最適です。
そして、余力があれば、さらに「マンキューマクロ経済学II 応用篇」を読みましょう。
ミクロ経済学は1冊の本で十分ですが、マクロの場合は学ぶべきことが多いので、2冊必要になるのです。
この2冊は入門と応用に分かれていますが、そもそも入門から難しいです。
マンキューさんは必死に分かりやすく説明してくれているのですが、そもそもトピックが難しいのです。
マクロはかなり抽象的なことを経済学で説明するので、イメージすることすら一苦労です。
と僕も何度も投げ出しそうになりました。
また、難易度の高い計算式も出てくるので、その点でも理解のハードルは高いです。
基本的には関数を理解できていれば十分なのですが、時に高校レベルの数学(微分など)も必要です。
しかしマクロ経済学は経済学の根幹でもあるので、ここを乗り越えれば経済学をある程度勉強したと胸を張れるでしょう。
まとめ
僕は経済学って取っ付きにくいイメージを持っていましたが、勉強を始めて考え方が変わりました。
経済学は身の回りのお金のことをきっちりと理詰めで説明する学問であり、僕らの生活に密接に関係しているのです。
特にビジネスマンの皆さんは、仕事に直接関係する学問でもあるので、勉強をして損はありません。
独学ならばお金もほとんどかからないので、ぜひ挑戦してみてください!
それでは!